台湾でも惜しまれる有村産業飛龍の経営危機
2008年05月23日
5月23日の有村産業債権者集会を前に、台湾の日刊紙 聯合報でも沖縄-台湾間を結ぶ飛龍の運航に関する報道があった。
台湾の日刊紙 聯合報は、5月22日付朝刊にて、飛龍が過去45年にわたって貨客船として基隆、高雄-沖縄間を定期運航してきたことを紹介。現在財務上の困難に原油高が加わり、運航ストップの危機に面していると伝えた。
基隆港務局(港湾局)の係官は、この沖縄-基隆の路線はたくさんの華僑の故郷を思う気持ちをつないできたと話し、国交のない台湾-日本間において直接車両やコンテナの積載できる船舶が運航されてきたことがふたつの地域の特殊な関係を表していると述べている。
また、沖縄は日本本土からは遠く、昔は日用品の多くは台湾から運んでいたと指摘。貨物だけではなく、数多くの人が台湾から石垣島や宮古島に渡り、サトウキビやパイナップルの栽培にも従事し、定住にいたっている。
報道は「以前は沖縄から品物を輸入する担ぎ屋が行き来していた。春節(旧正)前の便では乗客の荷物がロビーにまで溢れ、港湾警察と税関が荷物の山に登って検査をしたという風景も、今はもう見られない。」と結んでいる。
■ 飛龍輪虧慘 沖繩與台恐斷線
(2008年5月22日 聯合報)
台湾においても、現在海外への定期客船の運航は有村産業の飛龍のみとなっており、もし飛龍の運航がなくなると海路での定期国際路線はすべてなくなることになる。
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